第1回TSUKUBA憲法レクチャー「コロナ禍と女性の貧困」を開催

2021年12月24日

2021年12月16日(木)、第1回TSUKUBA憲法レクチャー*(主催:社会・国際学群、後援:学群共通科目部会、格差・不平等の政策的解決に向けた実証社会科学研究拠点(DDPI))にて、「コロナ禍と女性の貧困」と題して、ノンフィクションライターとして活躍され、『ルポ コロナ禍で追いつめられる女性たち』の著者である飯島裕子さんにご講演いただきました。

 コロナ禍において、女性たちは特に深刻な影響を受けており、その実態はどのようなものなのかをご説明していただいた後に、2020年3月の一斉休校から時系列に沿って、女性たちが直面した失職や子育て、DVなどの困難や現状を実際のインタビューを踏まえながら解説していただきました。また、憲法25条による保障と貧困問題についても触れられた上で、私たちにできることは何かについてお話しになりました。

 オンライン(zoom)での開催だったものの、他学群の学生を含め多くの学生や教員が参加し、講演後には飯島さんと学生や大学院生、教員との間で活発な意見交換が行われました。また、参加者からは、「今こそコロナ禍によって顕在化した問題に対峙するべき時だと分かった」、「人権を考えるうえで参考になるレクチャーだった」、「あらゆる人びとが包摂される社会の実現のため、私も声を上げていきたいと感じた」といった感想も寄せられました。

 コロナ禍で浮き彫りになった貧困のうちにある女性の厳しい現実と彼女たちが抱える構造的な問題を学び、それを変えていくために何が必要か、何ができるのかを考えさせられる学びの機会になりました。

(文責:社会学類3年 阿久澤ひかる)

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* TSUKUBA憲法レクチャーとは

専門の異なる様々な学生が集まる筑波大学で、多様な視点から憲法に関心を持っていただき、「TSUKUBA」ならでは憲法の学びの機会を提供するレクチャーシリーズです。SDGsにも関連した題材を扱っています。第1回は、目標5「ジェンダー平等を実現しよう」に関連するレクチャーとなりました。