TISS (English Program)

社会国際学教育プログラム(TISS

社会・国際学群が運営する「社会国際学教育プログラム(略称 TISS)」は、社会学類と国際総合学類の2つにまたがり、社会科学分野(法学、政治学、経済学、社会学)を中心に英語のみで学位取得できる学士課程プログラムです。2009年に文部科学省の補助金事業「大学の国際化のためのネットワーク形成推進事業(グローバル30)」に参画したことによって始まりました。

2010年度に入学した第1期生は、ラオス、パキスタン、ナイジェリア、ウガンダからの7名でした。その後、出願者数の増加と共に入学者数も順調に増え、年平均入学者数は13.6名にのぼります。学生の国籍も、アジア、アフリカ、北・中米、ヨーロッパの35カ国と実に多様です。様々な社会的・文化的背景をもつ若者が集い、4年間を共に過ごす空間は、学問やライフスタイルに不可欠な創造性を育む最良の環境を生み出してきたのではないかと思います。

本プログラム発足以来、世界は大きな変化を経験しています。インターネットの普及や新自由主義的経済活動の主流化に伴いグローバリズムが益々進行する一方で、日本を含め世界のいたるところで、民族、宗教、国籍から、個人の思想信条、ライフスタイル、LGBT、障害の有無など様々な属性を通じて、自己と他者との間に明確な太い線を引き、そこに制度的な壁、心理的な壁、あるいは物理的な壁をうち建てようとする社会の動きが、顕著になってきました。さらに2020年に起こった新型コロナウィルス感染症によるパンデミックは、私たちの暮らしのあり方や価値観など、従来当たり前と思われていたこと、無意識のうちに内面化していたことまでも大きく揺さぶる事態を招きました。私たちが向き合っている世界には、環境破壊、高齢化、人口増加、貧困と格差の拡大、新たな感染症の流行、テロリズム、地域紛争など、人類共通の課題が山積しています。それらに立ち向かうには、自分とは異なる他者を認め、共に手を取り合うことが必要であることは言うまでもありません。多様性を尊重しながら協働することで、これまでにない新たな創造性に富んだ発想や活動が生まれてくるのだと思います。

私たち社会国際学教育プログラムは、このような世界の流れを的確に理解し、課題解決のために必要な方策を見いだしうる人材の育成に努めています。その一環として、2013年より毎年、本プログラムに在籍する留学生の有志が全米模擬国連大会に出場し、2016年以降、ほぼ毎年ポジションペーパー賞や団体賞などを受賞しています。

時代は持続可能社会の実現を担いうる人材を求めています。本プログラムは、そのような社会のニーズ、そして多様性を求める学生のニーズに応えられるようなカリキュラムと学習・生活環境を整え、多くの国々から意欲ある若者を迎え入れています。

筑波模擬国連

School of Social and International Studies | University of Tsukuba English Programs

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