第2回TSUKUBA憲法レクチャー「日本国憲法と外交」を開催

2022年1月24日

      

2022年1月21日(金)、第2回TSUKUBA憲法レクチャー*(主催:社会・国際学群、後援:学群共通科目部会)にて、「日本国憲法と外交」と題して、国際基督教大学特別招聘教授・元国連大使の吉川元偉さんに英語でご講演いただきました。司会は、秋山肇助教(人文社会系)が務められました。

 ご講演では、日本国憲法の前文から天皇制や平和、統治機構まで様々な条文を取り上げながら、日本国憲法において外交に関連する条文にはどのようなものがあり、どう解釈できるのか、外交官としてのご経験を交えて詳細にご説明していただきました。また、その後に戦争の放棄に関する憲法9条と条約の国会承認について定める憲法73条について、具体的な論点や出来事に触れながら詳しく解説していただきました。

 後半では質疑応答の時間が設けられ、国際情勢や憲法9条など、講演内容について活発な意見交換が行われました。

 講演には学群や国籍を問わず、大学院生を含む多数の学生や教員が参加し、「事前知識がない状態で参加したが、日本国憲法についてよく理解することができた。」という声が多く聞かれたほか、「憲法についてより深く学び、考えたいと思った」、「憲法と深く関わる大使としての観点からのお話はとても参考になった」といった感想が寄せられました。

日本国憲法を外交の視点を用いて分析することで、新たな解釈や議論が可能になることを学び、また憲法上の争点について、何を論点にして日本がどう振る舞うべきかを考えさせられる貴重な機会になりました。

文責:社会学類3年 阿久澤ひかる

* TSUKUBA憲法レクチャーとは

専門の異なる様々な学生が集まる筑波大学で、多様な視点から憲法に関心を持っていただき、「TSUKUBA」ならでは憲法の学びの機会を提供するレクチャーシリーズです。SDGsにも関連した題材を扱っています。第2回は、目標16「平和と公正をすべての人に」に関連するレクチャーとなりました。